王様の鼻 一幕三場
登場人物
王様
大臣
家来1、2、3
楽隊
観衆
医者
一場
舞台は王様の部屋。
王様は、椅子に腰掛けたまま、家来たちに自分の鼻の化粧をさせている。
家来1と2は、化粧道具を持って王様の両側に立ち、家来3は、大きな鏡を支えて王様の前方に立っている。
大臣は、白い布で王様の鼻を磨いている。
王様:こら、大臣。もっと上手に磨け。
大臣:はっ。ですが王様、どうも、靴を磨くようなわけにはいきませんで。
王様:馬鹿者。わしの鼻を靴と一緒にされてたまるか。もっとクリームを付けて磨くんじゃ。
大臣:はっ、かしこまりました。おい、クリーム。
家来1:へっ。
王様:こらっ。嫌な感じだから、その「へっ」と言うのはやめんか。「はっ」と言え「はっ」と。
大臣:「はっ」と言え「はっ」と。